国鉄・ＪＲ近郊電車こくてつ・じぇーあーるきんこうでんしゃ

しゃしん	せつめい
１．直流電車ちょくりゅうでんしゃ
	111系けいと113系けい　国鉄 　101系けいなどと同おなじように近郊型電車きんこうがたでんしゃも新性能しんせいのうになりました。 　まず401系けいで実験じっけんされたのち、111系けいが登場とうじょうしました。 　113系けいは111系けいのモーターをパワーアップしたもので、直流ちょくりゅうの平坦路線へいたんろせんの標準車両ひょうじゅんしゃりょうとして2846両りょうと、103系けいにつぐ大勢力だいせいりょくとなりました。
	115系けい　国鉄 　113系けいをもとに勾配こうばいのきつい中央線ちゅうおうせんや信越線しんえつせんなどでも走はしれるように抑速よくそくブレーキを付つけたのが115系けいです。 　115系けいは地方ちほうで使用しようされることが多おおいので、いくつもの種類しゅるいがあります。 　またＪＲになってからは、路線ろせんごとに色いろを塗ぬられています。
	117系けい　国鉄 　京阪神地区けいはんしんちくは昔むかしから国鉄こくてつと私鉄してつで激はげしいスピード競争きょうそうをしてきました。 　1980年ねんまでは急行型電車きゅうこうがたでんしゃのお古ふるを使つかってきましたが、乗り降の　おりに時間じかんがかかることから、ドアを中央ちゅうおうに寄よせたデザインの新型車両しんがたしゃりょうが作つくられました。 　現在げんざいは新快速しんかいそくの役目やくめを終おえ、快速かいそくや普通ふつうで走はしっています。
	119系けい　国鉄 　飯田線いいだせんの旧型国電きゅうがたこくでんを置き換お　かえるために作つくられました。 　クモハとクハの２両単位りょうたんいでしたが、その後改造ごかいぞうにより、１両りょうでも走はしれる車両しゃりょうも登場とうじょうしています。 　最初さいしょは水色みずいろに白帯しろおびと、静岡地区しずおか　ち　く　の「するがシャトル」の２種類しゅるいありましたが、現在げんざいはすべて飯田線いいだせんで、ＪＲ東海色とうかいしょくになっています。
	121系けい　国鉄 　四国しこくが電化でんかされる時ときに作つくられた車両しゃりょうで、車内しゃないのレイアウトは211系けいと同おなじようになっています。 　普通列車ふつうれっしゃとしてのみ走はしる設計せっけいにされ、一部機械いちぶきかいを省はぶいたため、直列ちょくれつつなぎでしか走はしれません。 　高松たかまつと観音寺・琴平かんおんじ　ことひらの間で走あいだ　はしっています。
	クモハ123型がた　東日本　東海　西日本 　ローカル輸送ゆそうのために１両りょうでも走はしれる電車でんしゃとして、当時使とうじつかわれなくなった荷物電車にもつでんしゃを改造かいぞうすることになり、そこで登場とうじょうしたのがこの123型がたです。 　この車両しゃりょうはクモハ123型一形式がたいちけいしきのみですが、種車たねしゃの荷物電車にもつでんしゃの形かたちや改造方法かいぞうほうほうによって、いくつかのバラエティーがあります。
	127系けい　東日本 　701系けいを直流向ちょくりゅうむきにデザインし直なおしたもので、前面以外ぜんめんいがいはほぼ同おなじデザインとなっています。 　ワンマン運転対応うんてんたいおうで、現在げんざいは新潟地区にいがた　ち　く　のほか大糸線おおいとせんでも走はしっています。
	211系けい　国鉄 　113系けいや115系けいのモデルチェンジ版ばんとして国鉄末期こくてつまっきの1985年ねんから登場とうじょうしました。 　東海道線とうかいどうせんでも走はしるため、近郊型きんこうがたでは久ひさしぶりにグリーン車しゃも作つくられました。 　東海道線とうかいどうせんの東京口用とうきょうぐちようの0番代ばんだい2000番代ばんだいと、高崎・東北線用たかさき　とうほくせんようの1000番代ばんだい3000番代ばんだいほか、ＪＲ東海とうかいの5000番代ばんだいがあります。
	213系けい　西日本 　211系けいを２ドアにしたようなデザインで、座席ざせきはオール転換てんかんクロスシートになっています。 　瀬戸大橋線せとおおはしせんの開業かいぎょうによって登場とうじょうした快速かいそく〔マリンライナー〕として使つかわれているほか、ＪＲ東海用とうかいように5000番代ばんだいの車両しゃりょうが作つくられています。 　なお、2003年ねん10月がつから快速かいそく〔マリンライナー〕は、223系けいと四国しこくの5000系けいによって運転うんてんされています。
	215系けい　東日本 　ＪＲ東日本ひがしにほんが通勤つうきんライナー用ように作つくった、オール２階建かいだでの近郊電車きんこうでんしゃです。 　10両編成りょうへんせいになっており、両端りょうはしの車両しゃりょうは１階部分かいぶぶんが機械室きかいしつになっています。 　登場とうじょうからしばらくは湘南しょうなんライナーや快速かいそくアクティーで使つかわれてきました。
	217系けい　東日本 　横須賀・総武線よこすか　そうぶせんの快速かいそくで使つかわれてきた113系けいを置き換お　かえるために作つくられました。 　座席ざせきは３両を除りょう　のぞいてロングシートとなり、通勤型つうきんがたの感かんじになっています。 　中央ちゅうおうにあるグリーン車しゃは２両りょうとも２階建かいだてになっています。
	221系けい　西日本 　ＪＲ西日本にしにほんが、新あたらしい新快速しんかいそくとして117系けいの置き換お　かえのために作つくった車両しゃりょうで、座席ざせきはすべて転換てんかんクロスシートになっています。 　その後ご、223系けいが登場とうじょうしたので、現在げんざいは快速かいそくとして走はしっています。
	223系けい　西日本 　221系けいの制御方式せいぎょほうしきをＶＶＶＦインバータにした車両しゃりょうで、関空快速用かんくうかいそくようの0番代ばんだいが1993年ねんに、新快速用しんかいそくようの1000番代ばんだいと2000番代ばんだいが1995年ねんから作つくられています。 　新快速しんかいそくでは、ＪＲ東海とうかいの313系けいとともに時速じそく130キロの最高速度さいこうそくどが出でます。
	311系けい　東海 　117系けいは２ドアのため、乗り降の　おりに時間じかんがかかってしまうことから、新あらたに３ドアの電車でんしゃを作つくることとなり、311系けいが登場とうじょうしました。 　その後ご313系けいの登場とうじょうにより、新快速しんかいそくのほとんどが313系けいが使つかわれることになったので、現在げんざいは、普通ふつうや快速かいそくで走はしることが多おおくなっています。
	313系けい　東海 　ＪＲ東海とうかいの新あたらしい標準ひょうじゅんとなる電車でんしゃで、東海道線用とうかいどうせんようの0番代ばんだい、中央線用ちゅうおうせんようの1000番代ばんだい、ワンマン運転用うんてんようの3000番代ばんだい、〔セントラルライナー〕用ようの8000番代ばんだいなどがあります。 　制御方式せいぎょほうしきもＶＶＶＦインバーターになり、部品ぶひんの共通化きょうつうかやメンテナンスの省力化しょうりょくかにすぐれた車両しゃりょうとなっています。
	7000系けい　四国 　予讃線よさんせんの松山電化まつやまでんかにともなって作つくられた車両しゃりょうで、１両りょうで走はしることができます。 　観音寺かんおんじ−伊予市間いよしかんでワンマン運転うんてんを中心ちゅうしんに走はしっています。
	6000系けい　四国 　121系以来けいいらいなかった高松地区たかまつ　ち　くの新車しんしゃで、３ドア・オール転換てんかんクロスシートの３両編成りょうへんせいです。 　高松たかまつ−琴平間ことひらかんのほか、岡山おかやままで顔かおを出だすこともあります。
	5000系けい　　四国 　瀬戸大橋線快速せ　と　おおはしせんかいそく〔マリンライナー〕用ようの新あたらしい車両しゃりょうで、ＪＲ西日本にしにほんの223系けいと共通設計きょうつうせっけいとなっています。 　5000系けいだけの特徴とくちょうは、高松寄たかまつ　よりの先頭車せんとうしゃが２階建かいだてになっています。
２．交直流電車こうちょくりゅうでんしゃ
	403系けいと415系けい　国鉄 　近郊型電車きんこうがたでんしゃは、まず常磐線用じょうばんせんようの401系けいと鹿児島線用かごしませんようの421系けいから始はじまり、パワーアップした403・423系けいになりましたが、それぞれ単一たんいつの周波数しゅうはすうでしか走はしれなかったので、両方りょうほうの周波数しゅうはすうでも走はしれるようにしたのが415系けいです。 　415系けいはさらに仕様しようによって、いくつかのタイプがあります。
	417系けいと713系けい　東日本　九州 　地方路線ちほうろせんには、急行型電車きゅうこうがたでんしゃのお下さがりを使つかってきましたが、乗り降の　おりに時間じかんがかかるため、近郊型電車きんこうがたでんしゃを作つくることとなり、仙台地区せんだい　ち　く　に417系けいが、九州地区きゅうしゅう　ち　く　に713系けいが新製しんせいされました。 　713系けいはサイリスタ機器ききの実験じっけんとしての役目やくめもあり、試作しさくナンバーのままで、現在げんざいは宮崎地区みやざき　ち　く　で〔サンシャイン〕として走はしっています。
	413系けいと717系けい　西日本　東日本 　地方路線ちほうろせんへの近郊型電車きんこうがたでんしゃの投入とうにゅうは有効ゆうこうなものの、新製しんせいには費用ひようがかかることから、急行型電車きゅうこうがたでんしゃの改造かいぞうでまかなうこととなり、北陸線ほくりくせんに413系けいが、仙台地区せんだい　ち　く　に717系けいが、南九州みなみきゅうしゅうに717系けい200番代ばんだいが、それぞれ473系けいなどからの改造かいぞうで登場とうじょうしています。
	419系けい　西日本 　寝台電車しんだいでんしゃ581系けいを改造かいぞうして近郊用きんこうようにしたのがこの419系けいです。 　このような改造かいぞうは、715系けいとして、東北本線とうほくほんせんや長崎本線ながさきほんせんでも見みられましたが、既すでに廃車はいしゃになっており、現在げんざいは北陸本線ほくりくほんせんの富山とやま−直江津間なおえつかんなどで残のこるのみとなりました。 　寝台電車独特しんだいでんしゃどくとくの高たかい屋根やねを平たいらに切きった前面ぜんめんは「食しょくパン電車でんしゃ」と呼よばれています。
３．交流電車こうりゅうでんしゃ
	719系けい　東日本 　417系以来新車けいいらいしんしゃの投入とうにゅうがなかった仙台地区せんだい　ち　く　に、ＪＲになって投入とうにゅうされたのが719系けいで、211系けいの交流版こうりゅうばんといったところです。座席ざせきは、変則へんそくセミクロスシートとなっています。 　狭軌用きょうきようの0番代ばんだいのほか、奥羽線用おううせんようの5000番代ばんだいがあります。
	711系けい　国鉄 　北海道ほっかいどうの電化用でんかようとして日本初にほんはつの交流専用電車こうりゅうせんようでんしゃが1968年ねんに登場とうじょうしました。　寒気かんきを防ふせぐため急行型きゅうこうがたのように２ドア・デッキ付つきとなっていますが、札幌付近さっぽろふきんの都市化としかにともない、３ドア化改造か　かいぞうされたものもあります。 　「北国の赤電きたぐに　あかでん」として親したしまれていましたが、登場とうじょうから30年以上経ねんいじょう　たち、廃車はいしゃになるものが出でてきました。
	721系けい　北海道 　札幌地区さっぽろ　ち　く　の電車でんしゃを増発ぞうはつするために作つくられました。３ドア・デッキ付つきとなっています。 　新千歳空港開業後しんちとせくうこうかいぎょうごは、快速かいそく〔エアポート〕として新あらたに指定席車していせきしゃも組み込く　こんだ６両固定編成りょうこていへんせいも登場とうじょうしています。
	731系けい　北海道 　札幌付近さっぽろふきんの通勤輸送つうきんゆそうに登場とうじょうした最新鋭さいしんえいの電車でんしゃで、３ドア・デッキなし・ロングシートと、本州並ほんしゅうなみのデザインですが、エアカーテンにより寒気かんきの入り込はい　　こみを防ふせいでいます。 　また201系気動車けいきどうしゃとの協調運転きょうちょううんてんも可能かのうとなっています。
	811系けい　九州 　鹿児島線かごしませんの快速用かいそくようにＪＲ九州きゅうしゅうで初はじめて投入とうにゅうされた車両しゃりょうで、３ドアオール転換てんかんクロスシートの４両編成りょうへんせいとなっています。 　現在げんざいは快速かいそくのほか、普通ふつうでも走はしっています。
	813系けい　九州 　811系けいに続つづいて投入とうにゅうされた車両しゃりょうで、短みじかい２両りょう・３両りょうで編成へんせいを組くんでいます。 　鹿児島本線かごしまほんせんのほか、日豊本線にっぽうほんせんや長崎・佐世保線ながさき　　させぼせんなど、九州北部きゅうしゅう　ほくぶ　で活躍かつやくしています。 　福北ふくほくゆたか線用せんようにも色違いろちがいで登場とうじょうしています。
	815系けい　九州 　九州中南部きゅうしゅうちゅうなんぶのローカル輸送ゆそうをするために作つくられました。２両１組りょう　くみで編成へんせいを組くみ、ワンマン運転うんてんをしています。 　３ドア・ロングシートで、運転室うんてんしつと便所べんじょがユニット構造こうぞうという、珍めずらしい設計せっけいになっています。
	817系けい　九州 　筑豊本線ちくほうほんせんの電化でんかにともなって作つくられた電車でんしゃで、815系けいと同おなじようにワンマン運転うんてんができるようになっています。 　座席ざせきは815系けいとはちがって、オールクロスシートとなっており、木と革き　かわでデザインされた座席ざせきが特徴とくちょうとなっています。

★車両しゃりょうが作つくられ、所属しょぞくしたときの会社かいしゃ
国鉄：国鉄こくてつ、北海道：ＪＲ北海道ほっかいどう、東日本：ＪＲ東日本ひがしにほん、東海：ＪＲ東海とうかい、西日本：ＪＲ西日本にしにほん、四国：ＪＲ四国しこく、九州：ＪＲ九州きゅうしゅう